Tres / Higashi-kasai Tokyo

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母と息子の2世代で経営する美容室の移転計画。テナントはRCの壁で区画された3つの空間から構成されていた。最初に親子の仕事場を区分する事を提案。それぞれの客層には年代の差があり、サービスの内容も異なってくる為、別の空間でサービスを提供する方が、提供する側もされる側もそれに集中出来るであろうと考えた。店内の構成はまず受付、待合、スタイリングスペースのある空間を始めに、シャンプー台、準火コーナー、トイレ、スタッフルームのある三角形の空間を挟み、奥に個室が待ち構える形。サロンの中心にあるバックヤードにあえて木で装飾を施し、扉も隠し扉とすることで巨大なオブジェとして存在させている。セット面からシャンプーに向かう時、さらに奥にある個室に向かう時と、シーンが移り変わる度にこのオブシェが次の空間への「引き」として働く。母が主に使用する個室を、カットからシャンプーまで1カ所で行える定点サービス空間とする事でVIP室としての役割も持たせ、将来母が引退した時にもその空間を有効活用出来る様に配慮した。